ハードウェアレビュー:Itanium 2 搭載ワークステーション hp workstation zx2000

hp workstation zx2000:内部



【写真】 zx2000の内部

 筐体左側面の蓋を撤去すると内部にアクセスできる。AGPとPCIの直上を覆っている金属フレームはフルサイズのAGPとPCIを押さえるためのフレーム。さらにその上部にはディスクを格納するマウンタがある。プロセッサ直上がケーブルでごちゃごちゃになっているため、この時点では冷却性に問題がないかどうか心配になった。


【写真】 拡張ボード等を取り外したzx2000

 拡張ボードやフレームを撤去した状態のもの。青色の樹脂製カバーの部分にItanium2が搭載されている。突出しているスパイラルのヒートシンクからの風が樹脂製のカバーの中を通るようになっており、これにより効率よく冷却を行っていることがわかる。


【写真】 hp zx1チップセットを司るMIOとIOA

 zx2000の機能を担うのはhpが独自開発したItanium2専用のhp zx1チップセットだ。zx1は1wayから4way構成までをサポートするサーバ/ワークステーション用チップセットだ。興味深いのはこのzx1チップセットが正式にAGP(4X)をサポートしている点で、AGPを搭載した機種はこのzx2000のほかにzx6000がラインナップされている。ワークステーションは描画能力を要求されるだけに、このようにAGPをサポートしてくれるのは非常にありがたいことだ。


【写真】 hp zx1チップセットのMIOチップ

 写真中央上部のヒートシンクの下にMIOチップ(Memory and I/O Controller Chip)が実装されている。MIOは民生PCの「ノースブリッジ」に相当する。PC2100のDDR-266メモリをサポートしており、4.3GB/sバス帯域幅を2チャネルを実装している。zx2000でのバス帯域幅は公称4.3GB/sとされており、デュアルチャネル構成は行っていないものと推測される。Itanium2のシステムバス幅は6.4GB/sのため、残念ながら帯域幅は十分とはいえない。上位機種のzx6000はデュアルチャネル構成を行っており、8.6GB/sのバス帯域幅を確保することが可能だ。
 また、MIOはropeと呼ばれるhpオリジナルの接続チャネルを8本実装しており、1チャネルあたり532MB/sの帯域を提供する。この接続チャネル上に後述のIOAが接続される。ropeは複数チャネル束ねて使うことも可能なため、532MB/sを超えるような高速帯域を使用するデバイスにも対応できる柔軟性をもっている。zx2000には5本のPCI-Xが存在しておりそのうちの1スロットが1.06GB/sの帯域を有するのは、このropeを2チャネル使用しているからである。ちなみに1.06GB/sの帯域というのはzx2000搭載のAGPと同じであり、こちらも同様にropeを2チャネル使用しているようだ。


【写真】 hp zx1チップセットのIOAチップ

 ropeが接続されるPCI/PCI-XブリッジチップがこのIOAチップ(I/O Adapter Chip)だ。PCI-Xスロット付近に4つ実装されている。4つのIOAはそれぞれ、AGP、PCI-X(133MHz)、PCI-X(66MHz・共用)、組み込みデバイス(USB2.0、Ether、IDE、Audio)に割り当てられている。公表されている転送速度等の仕様から考慮すると、使用されているropeは全部で6本、MIOが実装している8本のropeのうち2本が使用されていないと推測される。
 この推測結果よりzx2000のブロック図を起こしてみたので下記に示す。


【図】 hp workstation zx2000のブロック図(推定)

 MIOは8本のropeを持っており、そのうちの6本のropeが4つのIOAに接続される。AGPとPCI-X(133MHz)は共に1.06GHz/sの帯域を確保しているため、IOAには2本のropeが接続されている。残り4本のPCI-Xの仕様上の制限を考慮すると、これらのPCI-Xは共用となっており、IOAには1本のropeが接続されていると考えられる。残りの組み込みデバイス系にもIOAと1本のropeが割り当てられていると推測される。なお、このブロック図はzx1チップセットのホワイトペーパーと公開されているzx2000の仕様、上位機種のzx6000のブロック図から推測したものであり、正確さは保証できないことをご理解願いたい。


【写真】 zx2000に搭載されたItanium2

 消費電力約130WのItanium2には冷却のための巨大な筒型のヒートシンクとファンがついている。Itanium2の左側にあるのは「パワーポッド」というもので、PCではVRMに相当するものだ。パワーポッドはAdvanced Energy製だ。Itanium2自体も巨大だが、パワーポッドも含めたプロセッサ専有面積はかなりの物になる。


【写真】 zx2000のシステムボードに記されたhpのロゴ

 自社開発の強み、自社ロゴ。


【写真】 zx2000本体バックアップバッテリ

 使用されているのはBR2330。コンビニでは売っていないようなので電気店に行かないと買えない。


【写真】 zx2000の拡張スロット近辺

 32-bit 66MHz 1.06GB/sの帯域を誇る AGP 4X Proと5本のPCI-Xが見える。うち1本が64-bit 133MHz 1.06GB/sだ。1.06GB/sの帯域を持つ理由は前述のようにropeを2本接続しているからだ。残りの4本は64-bit 66MHz 532MB/sで共用スロットとなっている。この共有スロットにカードを4枚または2枚挿した場合は66MHz、3枚挿した場合は33MHz動作になる。
 左下にはGigabit EtherのIntel 82540EMチップが搭載されている。


【写真】 zx2000搭載電源

 デルタ製電源で450W。思ったより容量が小さい。


【写真】 zx2000のDIMMスロット

 DIMMスロットは少なく、4本2バンクとなっている。デュアルチャネル構成ではないようだ。PC2100のDDR-266メモリを2枚一組で使う。通常のPCメモリが使えるためメモリのコスト削減を実現した。メモリ最大搭載容量は4GBまで。2GBモジュールが登場した段階で8GBまでの拡張が保証されている。現在は512MBを2枚で1GBとしている。


【写真】 zx2000背面インタフェース

 USB2.0が2個、シリアルが2個、ギガビットイーサがひとつ、オーディオ関係とDVI端子、SCSI。レガシーデバイスのパラレルとPS/2は撤去されて無くなっている。ちなみにシリアルにクロスケーブルを繋ぐとBMC(Baseboard Management Controller)に入ってマシンを起動させたり設定したりすることも出来る。シリアル経由でWindowsのインストールをする、なんていうことも出来る。
 次は内蔵されている周辺機器を見てみることにしよう。


最終更新日時:2004/01/27 17:10:43