ハードウェアレビュー:NEC PC-9801DA2

NEC PC-9801DA2


「珠玉の名機たち」 連載

■ NEC PC-9801DA2 Product Review. ■

− 386マシンで実用に耐えるWindows 98SE環境を −

文:電脳ぺんぎん(HMX.NET)   掲載機体:筆者私物



はじめに
 本記事では最終的にジャンクで買ったPC-9801DA2をコストパフォーマンスを無視してパワーアップを施し、さらにDA2本体に改造を加えることによってPentium追撃用マシンにし、NEC98最後のコンシューマWindowsこと「Windows98SE」を導入することを目標としています。
 従ってPC-9801DA2でWindows95が余裕で動くことを前提に話を進めていきますのでご了承ください。
   また本記事で紹介している事例と同じことを実践して生じた不具合について筆者はいっさいの責任を負わないものとします。
 パワーアップや改造はユーザ各自の責任のもとに行ってください。
 ※ なお本記事はコンテンツリニューアル前に公開していた物を復刻したものです。1998年〜2001年当時の記述のままで、一部表現が古かったり暫定記事のままの部分がありますがご容赦ください。

PC-9801DA2概要
 PC-9801DAには3.5インチFDDのモデルと5インチFDDのモデルがあり、5インチFDDモデルのPC-9801DA2(以下DA2)は、NECが1991年1月に発表したもので、発売当初の価格は448000円でした。機種的には、よく売れたPC-9801RA21/51シリーズの後継機種に当たり、RA21/51に引き続きヒット商品となりました。RA21/51と比較すると、DA2「は26互換FM音源が搭載されたほかはRAとさほど変更がなかったために、RA21/51ユーザからかなり非難を浴びたようです。いずれにしても、DA2はヒット商品としての地位を確固なものとし、現在では「名機」として良く知られています。

CPUのパワーアップ
 DA2にはインテル社のCPU、80386(以下、386DX)が搭載されています。
 まず、数値演算機能を強化させるには、オプションの数値演算コプロセッサ、80387DXを用います。80387DXは専用のコプロセッサソケットに差し込んでやればいいです。1998年現在、386DX、80387DXの中古品はともに100円前後ですから、手軽にCPUのパワーアップができますね(これをCPUのパワーアップと呼ぶかどうかは別ではありますがね)。
 しかしDA2をDOSマシンで使うにしても、一太郎5などのアプリケーションやWindows3.0Bは軽いにこしたことはないでしょう。そこで、386DXから486相当にCPUをアップグレードしてみましょう。一般に386DXと486はピンが互換でないため、同一のソケットを用いることができません。DA2を486化するには次の
 (1) 386ソケット互換の486を用いる
 (2) サードパーティ製の486CPUアクセラレータを用いる
という2つの方法があります。
 順に説明しましょう。まず「386ソケット互換の486を用いる」方法は、AMDやCyrixなどがかつて生産していた製品を用いる方法です。これらのCPUはピン配置が386DXと互換なため、386DXのソケットをそのまま利用できるという利点がありますし、それでいて486相当のパワーを得られるので大変便利です。しかし、そもそもこれらのCPUは専用の回路およびマザーボードが必要なくらいで、ソケットに差し込んだだけでは本来の威力を発揮できません。そこで、ソフトを用いて486同様の力を発揮させなければいけません。たいていこれらのCPUには「キャッシュコントロールソフト」というものが付属しているはずなので、これを利用することになるでしょう。Junk品の場合は当然キャッシュコントロールソフトが付属しないので、ベクターのMS-DOSファイルエリアから自分のCPUに対応したものをダウンロードして使うといいと思います。
サイリックス Cx486DRx2 この手の製品で現在も入手可能なものは、(株)アイ・オー・データ機器のパワーアップキットシリーズ「PK-Cx486DRX2」があります。対応機種はPC-9801DA、RA21、RA51、PC-98RL。1998年現在の実売価格は5000円前後ですから、見つけたら2つくらいはストックしておきたいですね。さて、このPK-Cx486DRX2はCyrix社の386ソケット互換486である「Cx486DRx2」と専用のキャッシュコントロールソフトがセットになった製品で、386DX-20MHzを486SX-40MHz相当にパワーアップすることができます。数値演算コプロセッサ機能は付属しないので、適宜80387DXやCx87等の数値演算コプロセッサを別途差し込んでやると、より性能がアップします。
 筆者の場合、Cx486DRx2(40MHz)+80387DXは386DX(20MHz)+80387DX比で165.8%(I-O DATA製ベンチマーク INSPECT Ver.1.10における値)の性能アップが認められました。
 Cx486DRx2を用いた際に起こった問題点をいくつか列記してみましょう。  「一部のプログラムが起動しない」。これはCPUがインテル製かどうかを判断するプログラムで発生します。Cx486DRx2はもちろんインテル製ではなくCyrix製なので、このチェックを行うプログラムは使用することができません。筆者が確認したものでは、JADE社(現Network Associates社)の「ScanVakzin for DOS」がこれに該当しています。
 「FM音源機能が利用できなくなる」または「雑音になって聞くに耐えない」。主にDOS版ゲームで発生する現象です。これはキャッシュコントロールソフトが原因であることが多いです。そのため、該当したプログラムは起動前にキャッシュコントロールソフトの常駐を解除することで回避できます。また、簡単なバッチプログラムを作成して起動すると、いちいちキャッシュコントロールソフト常駐させたり解除したりする必要がなくなるので、専用のバッチファイルを作って利用するといいかもしれません。しかし原則的に「CPUの交換を行った場合は内蔵の音源機能が利用できなくなることが多い」ということを心に留めておきましょう。
 2つめの方法「サードパーティ製の486CPUアクセラレータを用いる」は、インテルまたは互換の486を基盤に載せた製品を用いて486化する方法です。搭載している486CPUにはインテル、Cyrix、Ti、IBMなどのものがありますが、いずれもそれなりの性能向上が見られるため、用途に合わせて選べばいいでしょう。と言いたいところですが、現在はほとんど入手が困難になっているため、入手可能な製品をいくつか紹介します。
 (株)メルコ「EUD-F0M」。対応機種はPC-9801DA、RA21、RA51。この製品はCPUにインテルのiDX4を使っていて、ボードで1.5倍、iDX4のクロックトリプラー回路によりさらに3倍、計4.5倍の90MHzで動作します。専用の「DXキャッシュコントロールソフト」がついており、これによってCPU内部のキャッシュを有効にして高速化を図っています。また数値演算コプロセッサ機能はすでにiDX4内に内蔵されているので、80387DXは用いる必要がありません。さらに驚くべきことは、通常14.6MBまでしか認識しないDAが、この製品を用いることによって最高78.6MBまで増設できる点です。CPUアクセラレータ上には2本のDIMMスロットが用意されており、同社製の「ENL」シリーズのメモリで増設ができます。しかし98年現在、後継の「EUD-HP0M」が発売されたため、残念ながらこの製品は現在生産が終了しており入手は困難になっています。たまにアウトレットや中古が5000円くらいで出ることがあるので、見つけたら即買いです。さて、気になるベンチマーク結果ですが、筆者の場合、EUD-F0Mは386DX+80387DX比で705.1%(I-O DATA製ベンチマーク INSPECT Ver.1.10における値)の性能アップが認められました。EUD-F0Mを装着する際にはマザーボード上の数値演算コプロセッサを有効にするジャンパスイッチを、工場出荷時の「02-04」に戻すことを忘れないようにしてください。筆者のように数値演算コプロセッサを使っていた場合には「01-03」になっているからです。
メルコ「EUD-HP0M」(CPUは外してあります)  (株)メルコ「EUD-HP0M」。対応機種はPC-9801DA、RA21、RA51。「EUD-F0M」の後継で現行の製品に当たります。この製品はCPUにAMDのAm486DX5(120MHz)を使っており、ボードで2倍、CPU内でさらに3倍、計6倍の120MHzで動作します。その他は「EUD-F0M」と特に変わったところはないようです。98年現在実売価格は、24000円前後といったところです。気になるベンチマーク結果ですが、例のINSPECTでは386DX+80387DX比で1143.0%の性能アップが認められました。
 筆者はさらなる性能アップをすべく、この「EUD-HP0M」上のCPUを換装しました。もちろん保証外です。24000円で購入した部品が翌日に保証が切れたことになりますがそういうことはまあいいとして(ぷ。DAでの120MHz動作においてはAm486DX5よりもCyrix Cx5x86の方が性能がよいという報告がされていますので、もともと「EUD-HP0M」上に搭載されているAm486DX5をCx5x86-120GPに交換して120MHz動作させることにしました。CPUは専用のソケットにしっかりと埋め込まれているので外すには専用の工具が必要です。またヒートシンクだけでは放熱に疑問が残るので冷却ファンも取り付けました。電源はFDDから分岐して持ってきました。再び電源を入れて起動することを確かめた後、CPUキャッシュの再設定を行うわけですが、ここでCPUキャッシュプログラムにおもしろいことが起こったのでご紹介しましょう。「EUD-HP0M」のCPUキャッシュを有効にするプログラムは「EXCACHE.EXE」というものですが、CPUをCx5x86に換装するとこのプログラムのオプションスイッチに「/TBE」というものが出現したのです。このオプションはCPUがAm486DX5のときには存在しなかったもので、「ターボモード」と呼ぶものです。案の定このオプションをつけてEXCACHE.EXEを起動してみると、/TBEスイッチをつけないで起動したときに比較しておよそ108.5%の性能向上が見られました。結局このときのベンチマーク結果は先のINSPECTを用いると386DX+80387DX比で実に1493.8%の性能向上が認められました。この値は具体的にはPentium-90MHz(比較機:PC-9821Xa)に匹敵します。
 さらに改造を行えば、このEUD-HP0Mに細工することによって、CPUを160MHzで動作させることも可能です。それについては「Am5x86-160MHz化」の項目で詳しく説明します。
 このほかにもまだ(株)アイ・オー・データ機器や(株)メルコでは同様の製品を過去にいくつか出しているほか、(株)京都マイクロコンピュータや(株)アセットコアテクノロジーでも生産していたので、中古を見つけたらできるだけ購入して、趣味としていろいろなCPUを載せ換えて遊んでみるのも楽しいでしょう。筆者は最初に「PK-Cx486DRX2」を使い、その後「EUD-F0M」に変えたあとさらに改造した「EUD-HP0M」に交換してDAを使っています。換装によってあまった「PK-Cx486DRX2」や「EUD-F0M」は他のDAのほうに装着して使っていました。
 蛇足ですが、筆者は9801D系列が好きなのでこれまでに5台(売却したのも含めて)入手しています。

SCSI機器のパワーアップ
 DAの5インチFDDモデルには、HDDなしのDA2、SASI HDD40MB内蔵のDA5、SCSI HDD100MB内蔵のDA7の3種類があります。筆者の使っている機種はDA2ですが、参考までにDA2、DA5及びDA7のHDDの仕様について紹介しましょう。DA2はHDDが装備されていないため、NECまたはサードパーティ製の専用内蔵HDDが内蔵できます。SASI/20MBではNECのPC-9801DA-34、PC-9801DA-34及びその互換製品が、SASI/40MBではNECのPC-9801DA-35、PC-9801RA-35/35L/35U及びその互換製品が、SCSI/100MBではNECのPC-9801DA-37、PC-9801RA-37及びその互換製品が内蔵できます。特にSCSI接続の100MBのものは、SCSIインターフェイスも内蔵されているために付加価値があり、サードパーティ製のものには100MB以上の容量を持ったものも存在します。しかし、SCSI内蔵タイプは中古ではめったに出回らないため、購入は極めて難しいでしょう。内蔵HDDでもっとも入手が簡単なのは、PC-9801DA-35、PC-9801RA-35/35L/35Uです。これらは中古でかなり出回っており、製品を見つけるのは難しくはないと思います。しかし、取り扱っている店舗により価格が980円〜8000円位と幅があるため、安く売っている場所を押さえて購入するしかないようですね。DA5にはすでにPC-9801DA-37が内蔵されているのでそれ以上の内蔵にはPC-9801DA-37かその互換製品が必要です。またDA7にはすでにPC-9801DA-37が内蔵されているため、互換製品を入手するか改造以外でのこれ以上の内蔵はできません。
 さて、話をDA2に戻しましょう。DA2には内蔵HDDが組み込まれていないのは先に述べたとおりです。したがってこれをより大容量のHDDにアップグレードすることになります。そこでHDDを増設するわけですが、ここでNEC製のSCSIボードを使うときの注意点を紹介ましょう。
 かつてNECが生産していたSCSIボードには「NECチェック」という独特な判別を行うものが存在します。この「NECチェック」とは、SCSIボードが起動時に接続されている機器に対してベンダーIDを要求するものなのですが、このときに「NEC」というIDを返さないとパソコンそのものを起動させないようにしてしまう仕組みです。PC-9801-55/55L/55U(通称55ボード)やPC-9801-92、PC-9801FA-02(専用I/F)、PC-9801-E10(専用I/F)などのNEC純正SCSIボード、加えてこれに準ずるインターフェースをもつSCSIハードディスク内蔵機がいずれもこの仕様だったと記憶しています。しかし当然のことながらこの措置は評判が悪く、NECは「他社製機器が『NEC』というベンダーIDを返してもかまわないですよ」という妙な対応を表明しました。そこで一時「NECER」や「NECITSU」といったように本来のベンダーIDの一部を書き換えたものが出回りました。やがてNECはPC-9801-100ボード以降でNECチェックをはずしたわけですが、後に増設するSCSI機器で「NEC」ベンダーIDを返さないものがあった場合を考えるとNEC製のSCSIボードはよほどの理由がない限り購入は控えた方がよいでしょうし、サードパーティ製SCSIボードの方が価格も安いのでそちらを選ぶのがいいと思います。
 さて、Cバス用のSCSIボードですが、Cバス用のものでは現在SCSI2がもっとも転送速度が速いです。現在の主流は徐々にUltlaWideSCSIへと向かっていますが、PC-98のCバスでは対応製品が存在していないためにSCSI2を選択せざるを得ません。SCSI2には転送形態が幾種類かあり、PIO(プログラムI/O)転送、DMA(Direct Memory Access)転送、FIFO、バスマスタ(同期/非同期)転送、SMIT転送の5種類が存在しています。この中でもっとも速いのはSMIT転送です。これに対応した製品では、LogitecのLHA-301Aやアイオーデータ機器のSC-98IIIがあるのでこれらを利用するのがいいと思います。
 筆者はDAをLANに参加(後述)させるつもりでしたので、SCSI2と10BASE-Tの複合ボードである(株)アイシーエムの「IF-2771ET」を利用しました。残念ながらSMIT転送ではないですがバスマスタ(同期)転送ができますし、複合ボードなので貴重なCバスが節約できるのでおもしろい製品だと思います。
 増設には(株)アイシーエムのSX-340(外付けSCSI340MB)を用いました。この(株)アイシーエム製のSCSIインターフェイスは、自社製品のほかでは、特に(株)アイ・オー・データのSCSI製品と相性がよい上に、IF-2767はBIOSにヘッダ/シリンダ/セクタ数を記憶させるなどの便利な機能があるものがあり個人的に気に入っています。またこのシリーズであるIF-2768も性能はよく、Windows95は対応こそしていませんが十分95で動作する上、NT4.0でも動作します。ちなみにIF-2768はWindows98にドライバが添付されているため(ベータ版で確認済み)、98でも動作するものと思われます。
 DAにはCバススロットが4つあります。SCSIインターフェイスは下から2番目に挿しました。なぜ一番下に挿さなかったかは後程解説しましょう。IF-2771のコネクタの形状は、旧式の「アンフェノールハーフ50ピン」です。SX-340のコネクタも同じ物であるため、SX-340においては変換コネクタは必要ありませんでした。
 SCSI機器で忘れてはならないのは、CD-ROMです。導入時はすでに20倍速が標準となっていましたが、筆者は速度と価格の両方から(株)アイ・オー・データ機器の12倍速CD-ROM、CDV-PX12を選んでみました。実際のところ、12倍速以上のCD-ROMは頻繁にCDにアクセスするもの以外では体感的なデータの転送には余り差がでないというのが選んだ理由です。CDV-PX12はピオニール(笑)のドライブを採用しており性能には定評があるのですが、CDの読み込み時に大きな音をたてるという欠点があります。これはパイオニア製CD-ROM全般に言えることで、AT機用のDR-511(ATAPI/24倍速)やDR-533(SCSI/24倍速)でも同様の現象を筆者が確かめています。このドライブのSCSIコネクタの形状は今現在の主流である「D-SUBハーフ50ピン」です。ここでSCSI変換コネクタを用いました。これを用いることによってアンフェノールハーフ50ピンとD-SUBハーフ50ピンの機器を接続することができます。SCSI機器を接続する際は、必ずSCSI IDをチェックしておきましょう。PC本体から近い順にIDを0,1,2,...と増やしていきます。数字が逆になったり、同じIDが複数存在するとデータの転送ができないどころか、競合によりあまりよいことは起こりません。
 せっかくここまでSCSI機器を増設したのだからと思い、MOも接続しました。MOには(株)アイ・オー・データ機器のMOF-640とMOF-230Wを選びました。それぞれ640MB、203MBまでのメディアが扱え、ダイレクトオーバーライトにも対応しているので便利です。内部のドライブには安定性で定評のある富士通のドライブが採用されています。
 と、ここまではDOSを運用するのに必要なものをちまちまと増設してきました。本体の購入価格の何倍投資したかわからなくもなっていました。気がついてみると、DOSで使っているにはかなり贅沢なマシンにDAが変容していることに気がつきました。そして、DAでWindows95を走らせてみたくなりました。

メモリ増設
 DA2には標準で1.6MBのメモリが実装されています。初代9821A-MATEまではメモリの上限は14.6MBとなっているので、DA2は最大搭載可能メモリは14.6MBとなっていますが増設RAMボードの仕様上、13.6MBまでとなっています。
 メモリは専用のRAMボードを用い、増設にはNEC製のPC-9801-61U/61Rという2MBのSIMMまたはその互換製品(61互換SIMM)によって行います。現在入手可能な専用RAMボードを紹介しましょう。
 (株)アイ・オー・データ機器ではPIO-DAシリーズを出しています。対応機種はPC-9801DA、RA21、RA51。4MB実装で増設不可の製品や、4MB/8MB実装で増設可能な製品があるので、予算と用途に合わせて購入することをお薦めします。4MB実装で増設不可の製品は中古で3000円程度なのでDOSだけで使うのであればこれがお薦めです。なお、増設可能な製品には同社製のPIO-SIM61-2MSという容量2MBの61互換SIMMを用います。もちろんNEC純正品や他のメーカ品でも大丈夫です。純正/互換に関わらず61(互換)SIMMは2000円前後で買えるので、メモリ増設にかかる費用の負担は軽いでしょう。
 (株)メルコではEDAシリーズを出しています。対応機種はPC-9801DA、RA21、RA51。EDA-4000とEDA-8000の2種がありますが、EDA-8000のほうはEDA-4000に2枚の61互換SIMMを挿したもので、容量以外にEDA-4000との差はまったくありません。そのためか、中古ではEDA-8000は増設分のSIMMが外されて「EDA-4000」として売られていることが多いようです。いずれにしても仕様は変わらないので、好きなものを選べばいいでしょう。EDA-8000のほうは製造および販売は終了となっています。中古品は3000円前後です。61SIMM増設スロットは4本あり、増設には同社製のXMC-2000という容量2MBの61互換SIMMを用います。もちろんNEC純正品や他のメーカ品でも大丈夫です。純正/互換に関わらず61(互換)SIMMは2000円前後で買えるので、メモリ増設の負担は軽いでしょう。筆者は最初にPIO-DAの4MB品を使い、その後EDA-4000を購入しNEC純正61SIMMで最大の13.6MBまで増強しました。
 他にもメモリの増設法が3つあります。まず、汎用バス(通称Cバス)を用いる方法です。この方法は、Cバスの仕様上メモリの読み書きを行う際に、かなりウェイトが入ってしまうために「御法度」とされており、ちょっと知識のあるユーザならば誰もが敬遠する方法です。しかし、DA2でもこの増設が可能であるために、一応は製品を紹介しておくことにします。(株)メルコではEMJシリーズを出しています。2MB/4MB/8MB/16MBの4製品があり、2MB版の製造および販売は終了となっています。現在入手しやすいのは4MB版で中古価格は5000円前後です。PC-98汎用ということで若干高い価格設定になっていますが、DA2の場合あえてこの方法をとるメリットはまったくないでしょう。
 次に、(株)アイ・オー・データ機器の98セカンドバスを用いるという方法です。(株)アイ・オー・データ機器では一つのCバスボードで2種類の機能を持たせる98セカンドバスという独自の仕様をもったものがあり、このボードを用いればSB32Rシリーズで4MB/8MBのいずれかが増設できます。Cバススロットの数が少ない機種には有効な方法ですが、結局はCバス経由の転送のため、DA2ではあえてこの方法をとるメリットはまったくないでしょう。
 最後に、(株)メルコのハイパーメモリCPUを用いる方法です。ハイパーメモリCPUはCPUアクセラレータ上にDIMMスロットがあり、この製品を用いることによって通常はメモリを14.6MBまでしか認識しないDA2が、最高78.6MBまで増設できます。アクセス速度もベースクロックの倍である40MHzでメモリにアクセスするので大変高速です。現在入手可能な「EUD-F0M」「EUD-HP0M」の2製品がそれにあたり、ENLシリーズでメモリの増設ができます。もちろん、ハイパーメモリCPUはWindows95にも対応しています。ちなみに筆者は最終的にCPUをCx5x86-120GPに換装した「EUD-HP0M」を用い、ENLで16MB増設してみました。このときのDA2の合計メモリ容量は29.6MBでした。

マルチメディア機能のパワーアップ
 Windows95を走らせるのにここまでのDAで足りないのは、HDDの容量とサウンド機能、そしてウインドウアクセラレータ機能です。幸い筆者は以前にPC-9801As2のフルチューンを行っていたので、2GBのHDDとサウンドブラスター16をうまく調達することができました。まずウインドウアクセラレータには(株)カノープスのPowerWindow968(4MB)を使ってみました。この製品はS3(エスキューブド)社のVision968チップを採用しており、DirectXこそ対応しませんがCパス用のウィンドウアクセラレータボードではMatroxのMGA-IIを超え現在でも最高性能を誇ります。残念ながらこの製品は既に生産が終了しており探すには中古をあさることになりますが、なかなか見つからないうえに、あったとしてもキチガイ価格(50000円くらい)のプレミアムがついています。それ故にPowerWindow968は「幻のアイテム」と呼ばれ、PCIの存在しないPC-98ユーザの間では日夜激しい争奪戦が行われています。もし中古で見つけたらむじんくんにお世話になるなり大切な妹を質に入れるなりしてでも絶対に購入しましょう(笑。このボードは一番下のCバスに差し込みました。先に一番下側のスロット開けておいたのはこのためです。Cバスというものはマザーボードに近いものほどアクセス速度が速いからだ(と聞いたことがあります)。特にウィンドウアクセラレータは描画速度が命、ほんのわずかでも速いほうがいいためにとった手段です。 Cバス用ウィンドウアクセラレータボードの最終兵器・Canopus Power Window 968 4MB版  筆者はPowerWindow968がゲットできたのでこれを利用しましたがこの板の入手ははっきり言って非現実的ですし、実際にどのウインドウアクセラレータを選んだらよいかは一概にいえません。これは個人の趣味と用途と予算に応じて選んでくださいとしか言いようがないです。なるべくお金をかけないでWindows3.1/95の動くサブマシンを作り上げるなら、Tridentの通称「ドラゴンチップ」を搭載した(株)アイオーデータ機器のGA-DRVx/98シリーズを利用するのも良いでしょうし、安さだけだったらシーラスロジックのCL-GD5428やその後継チップを搭載したウィンドウアクセラレータが激安で良いでしょう。いずれも4000〜6000円くらいで中古が買えるのでかなりリーズナブルだと思います。どうせDAで使うならばさらに性能が良いほうがいいと思います。個人的にはPowerWindow968までは行かなくてもS3社の86C928チップを使用した(株)カノープスのPower Window928シリーズが中古での価格もこなれていて良いと思います。この製品はドライバのチューンがよく高速で、ユーザから大きな支持を受けました。この製品の中古価格はおよそ12000〜20000円ですがそれに見合った性能をだしてくれるに違いありません。  DAには26互換FM音源がついていますが、これの恩恵にあずかれるのはDOS上のゲームのみです。WindowsではPCM音源とMIDI音源が物を言います。筆者がPC-9821As2から抜き出したサウンドブラスター16「SB16.WB/98」はPCMだけではなくボードのみでMIDIまで再生できる優れものです。また、MIDI/JOYSTICKインターフェイスもあるので外部にMIDI音源やジョイスティックも接続可能です。もちろんWindows3.1はもちろんのことWindows95でも動作が保証されているのは言うまでもありません。しかしサウンドブラスターはPC-98用Windows98をサポートしていないので注意してください。このボードは一番上のCバスに挿してみました。またMIDIに関しては内蔵のものを使わずに、せっかくだからRolandのSC-88Proをつないでみました。しかしこのボードにはDMAやINTを多く食うという欠点があります。いろいろな周辺機器を接続しているユーザにとってこれはやや厳しいです。さらにWindows3.1で利用するにはDOS起動時にドライバを組み込まなければいけないのでコンベンショナルメモリを圧迫してしまいます。まあこれを回避するにはUMBに逃がせばよいだけのことなのですが、DOSの知識が少しないとこれは割と難しい作業らしいです。さて、こういったサウンドブラスターに対してNECの「PC-9801-86(通称86音源)」はINT(またはIRQ)を1つしか食わないのが魅力です。かつての26kFM音源と上位互換があり、DOSゲームではさらにきれいな音を奏でることができます。もちろんPCM音源も対応しています。しかしこの86音源にも短所があって、Windows95では音飛びしてしまうという欠点があります。オンラインソフトを使えばこういうことは回避できるのですができればやはり86板は避けたいものです。従って筆者は、DOSをメインで使うならば86音源、Windows95をメインで使うならばサウンドブラスターを薦めたいと思います。  最後に(株)アイシーエムのSX-340(340MB)では心許ないので、その代わりに(株)アイ・オー・データ機器の2GBHDD「HDVS-2G/ISA」を使いました。型番からわかるようにこの製品は互換機のISAバス用なのですが、ジャンク屋で激安だったので購入しました。付属のSCSIボードがISAバス用のほかは何ら問題はありません。内部のドライブにはNECのドライブが使われているのでNECチェックが回避できる良い製品ではありますが、データ転送が遅いのとアクセス時に大きな音を立てるのが難点です。これを接続してつぎはぎだらけの「マルチメディアマシンらしきDA」ができあがりました。ここまでの部品交換に費やした費用やAs2からの転用品をあわせた投資額は軽く15万を超していましたがそういうことを考えると寒くなるので以下略(ォ。ちなみにこのDA、購入価格は3000円でした。

DA2でもLANしたい。
 Windows95を導入した機種にはNICが装備されていて然りだと思うのは私だけっすかね(汗
 だってスタンドアロンでマシン使うのって無意味じゃないですか(お
 まあそういうのは冗談にしても、DA2にはWindows95が入っている以上、NICは必須であります。NICをつけておけばデータの交換はもちろん、PROXY経由でインターネットも利用可能であります。
 DA2には4スロットのCバスがあります。うちのDA2ではIDE-98+SB16+PW968+NIC+SCSIという構成をとるために、ここでもICMの複合ボード「IF-2771ET」を利用することになります。構成に高速シリアル板が含まれていないのは、私が単にシリアルを使う機器をもっていないからであります。インターネットをするにしても、DA2にモデムを接続して行うわけではありませんので、やはり高速シリアルボードは不必要であります。
 NICに限ったことではありませんが、OSインストール時には必要最低限のボードだけでインストールを行います。そもそもDA2はPnPなんていう賢い機能など持ち合わせていませんし、Cバスで割り込みの競合が起こった場合は悲惨です。DA2ではGA板とIDE-98板のみを挿してOSのインストールを行い、その後NICやサウンドカードの設定をやると非常に素直でよろしいかと思います。
 さて、IF-2771ETですが、ドライバはOSに含まれているので問題ありません。きちんと認識したら通信プロトコルを決め、プライベートIPを割り当てて再起動すればDA2も立派なネットワークマシンの一員です(^^
 ネットワークにつながっているかどうかはDOS窓で「ping」なり「net view」なりで確認しましょう。簡易ネットワークの構築のお話は後で詳しく書こうと思いますのでここでは割愛させてください。

DA2でも人並みに大容量高速ディスクを使いたい。
 「ギガバイト単価」という恐ろしい表現が定着した昨今、DA2でも人並みに大容量高速ディスク環境を味わってみましょう。とはいうものの、レイのIF-2771のSCSIは遅いし、手持ちのSCSI-HDDは「遅い・うるさい・容量少ない」の3拍子そろったものばかりで泣けてきます。いつも使っていたHDVS-2Gは大容量(2.1GB)である点はよろしいのですが、こいつもレイにもれずディスクアクセスが遅く(R/Wが1MB/s程度しか出ない)、うるさいので削除します。より高速なSCSI-I/FであるSMIT転送の板に交換しようとも考えましたが、SMIT転送の板は486機以前のCPUには負荷が大きすぎるそうなので使いません。ただでさえひ弱なDA2にそのようなものは使えません(苦笑 高速なSCSI-HDDも高価なので使いません、っていうかお金がないので貧乏学生の僕には買えません(ぷ そしてなによりもDA2でSCSI-HDDを使わない最大の理由は「多くのユーザがSCSI-HDDで容量を増やしている」からです(爆 今だったら普通の外付けHDDでなくSunの外付けHDDで増設してウケを狙うのも面白いかもしれませんが、ここはあくまでパフォーマンス重視なのでそういう優雅なお遊びは後にとっておきましょう(ぷ
 で、DA2には何を載せるかというと、IDEのHDDを載せて高速大容量化を謀ります。IDEのHDDは安いだけが取り柄ですから(爆
 ここでIO-DATAのIDE-98を使います。386機はサポートされていませんがもちろんDAでも動きます。まあ動く動かないにかかわらず持っていて損はしない板だと思いますので皆さんも是非どうぞ。ちなみにSMITなSCSI板とIDE-98ではどっちのほうが負荷が大きいんでしょうかね(汗
 この板は仕様上8GB超のHDDは扱えません。っていうか泣こうがわめこうがFAT32使おうが8GBまでしか容量確保できません。試しにIBM DTTA-371010(10GB)を買ってきてつけてみましたが案の定8GBまでしか認識しなくて悲しかったです。そのまま2GB無駄にしたまましばらく意気揚々と使っていたら友人にキチガイ扱いされてこれまた悲しかったです(ぷ
 IDEのHDDはSASI-HDDのマウンタを改造して取り付けます。ネジ穴の位置は大方合うので大丈夫だと思います。うちはネジ2本でとめてありますが大丈夫です。電源はSASI-HDDのをそのまま流用して使います。これで内蔵場所も完璧であります。
 IDE-98をDA2で使うときは非PnPモードで使います。詳しくはマニュアル見たほうがわかりやすいので書きません(お 細かな設定をしないと本体のHDDの性能を引き出せないのできちんと設定しましょう。きちんと設定すればR/Wともに4.5MB/s以上でますので快適です。
 最後に、2GB認識しない状態でDTTA-371010を使い続けるのはやっぱり馬鹿だということがわかったので、DTTA-350840に交換しました。回転数は5400rpmと371010の7200rpmに比べて遅いですが、Cバスの転送速度がボトルネックになっているので交換により遅くなった感じは全くありませんでした(爆笑

最後の改造はクロックアップ!
暫定版です。詳しい記事はもうしばらくお待ちください。
 改造CPUアクセラレータ、ストレージ、ウィンドウアクセラレータボードの3種の神器で一応のパワーアップ改造は終わったわけですが、さらなる高性能化に向け最後の改修工事を施すことにしました。
 それはクロックアップ。
 勝利の鍵はDAのベースクロックを20MHzから25MHzにできるかにかかっています。
 FDEVICEの過去ログやその筋のデータによると、大抵のDAがベース25MHzまであげられるようです。ベース25MHzがクリアできれば残りはAm5x86ADZの耐性にかかってきます。Am5x86はCMOSプロセスで生産されているので冷却すればクロックあげても大丈夫だそうです。成功すれば前代未聞の「200MHz駆動PC-9801DA」になります。
 私はDAのマザーとAm5x86ADZのストックを大量に保有しているために最良の組み合わせを実験することができるので、記事はもうしばらくお待ち下さい。

Am5x86-160MHz駆動オーバークロック編
暫定版です。詳しい記事はもうしばらくお待ちください。
AMD Am486DX5-133
Am5x86(Am486DX5)の特徴
 DAに搭載されているAm5x86(Am486DX5)をオーバークロックする前に、このCPUの特性について少し説明しましょう。
 っていうかここで説明するとページが重いとか怒られるので「Am5x86/Am86DX5概要」を参照してください。
EUD-HP0Mの改造
 EUD-HP0M(以下EUD-HP)はDAのベースクロックをCPUボード上で2倍の40MHz、CPU内部で3倍にして合計6倍の120MHzで動作させています。私の使っているEUD-HPに搭載されているCPUはAm486DX5-133なので4倍動作が可能なのですが、4倍速で動作させてしまうと160MHzとAm486DX5の規定動作周波数を超えてしまうので3倍速までに押さえられているようです。せっかく4倍速動作できるCPUを搭載しているのにこれではもったいないので、EUD-HPに少し細工をしてAm486DX5を4倍速で動作させて160MHzを狙ってみましょう。
改造前
 Am5x86はR17がCLKMLT(クロックマルチプライヤ)ピンで、これをVss(グランド)に落としてやると4倍速動作をします。EUD-HPでR17から伸びるパターンを追うと、基盤の裏側でR117というシルク印刷を経てR118につながっていることがわかります。このR118は写真のようにR17とVssのパターンにつながるようになっているので、R118に0Ω抵抗を半田付けしてやるのが一番良いと思われます。適当な長さに切った導線でショートさせてやってもたぶん問題ないでしょう。なお、R117とR118のシルク印刷はメルコのシリアルナンバーシールで隠れているので、見えません。どうせ改造してサポートが受けられなくなるのですから、シリアルナンバーシールは剥がしてしまいましょう。シールを剥がすとR117とR118のシルク印刷が見えるようになります。
改造後
 実際に結線してみたところです。筆者は後でCx5x86に載せ替えて遊ぶことを考慮して、この部分を単にショートさせずにスイッチを付けて3倍速動作/4倍速動作の切り替えができるようにしてみました。伸ばした導線は基板上に軽くテープで留めると良いと思います。スイッチをOFFにして3倍速モードにすると、Cx5x86搭載時には定格の3倍動作の120MHzで動いてくれます。Am486DX5では迷うことなくスイッチをONで4倍速モードの160MHzで決まりです。
スイッチを付けた状態
 クロック倍率切り替えスイッチを付けたEUD-HP0M。スイッチはぶら下げておくわけにはいかないので、DA内部の適当な位置に両面テープで貼り付けます。
HDBENCHによるAm5x86の動作状況
 ごらんの通りDA2でAm5x86が4倍速動作を示しました。HDBENCH Ver.2.610ではソフト側のバグで150MHz前後の値として計測されますが、HDBENCH Ver2.68(ベータ版)では157MHz前後の値として表示されるのでAm5x86ADZは160MHzで動作していると考えて良さそうです。なお、WCPUIDは起動するとハングアップするため、現時点でのWCPUIDでの測定は行っておりません。

ベンチマーク
★★HDBENCH Ver2.68 ★★
OS     Windows 95 4.0 (Build: 950) 
CPU    Am5x86/WB/4x 156.5MHz 
vender AuthenticAMD 
family 4 
model  F 
step   4

 ★ ★ ★  HDBENCH Ver 2.610  ★ ★ ★ 
使用機種   PC-9801DA2 改
Processor  Am5x86/WB/4x  [AuthenticAMD family 4 model F step 4] 
解像度     640x480 65536色(16Bit)  
Display    Power Window 968
Memory     38,292Kbyte
OS         Windows 95 4.0 (Build: 950) 
Date       1999/ 8/ 5  14: 6

SCSI = ICM IF-2771 (FIFO Mode)
HDC = IDE-98 Fast IDE Controller(非PnP Mode)

A = IBM-DTTA -350840          Rev T55O
E = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
F = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
G = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
H = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
Q = PIONEER CD-ROM DR-U12X   Rev 1.06

  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write Memory Drive
 4526  4407  6468 10771  2803  2671   162   8  4454  4472  4376  A:10MB
今後の課題
 残るパワーアップは「クロックアップ」のみとなりました。
 いよいよCPUクロックを分離してクロックアップを施そうと思います。クロック分離回路の制作を始めたので、あとは細かなパーツを入手して完成させれば大丈夫だと思います。問題は「ベースクロックがいくつまで上がるか」と「Am5x86-133ADZの耐性」です。FDEVICEの過去ログを見ると少なくともDAのベースクロックは25MHzまでは上がるようです。それ以上は個体差があるようです。Am486DX5は160MHzまでは大丈夫でしたが、このほどさらなる耐性を求めてAm5x86-133ADZのロットを持つ「Am5x86」に換装しました。Am5x86/Am486DX5に関しては現在データシートを読んで資料を作っていますのでもうしばらくお待ちください。
 最終目標「PC-9801DA2でHDBENCH5000を叩くこと!」(笑

PC-9801DA2でWindows95を動かす。
 さていよいよDAにWindows95をセットアップするわけですが、その前に少々下準備をなければなりません。
 Windows95導入作業は大まかに
 0) 余分な拡張ボードは全て外す
 1) DOS部分のインストール
 2) メルコ・DXキャッシュコントローラのインストール
 3) MS-Windows3.1のCDを適用してMS-Windows95のインストール
のような流れになります。
 しかし、ここからは他の方が再試行してできるという保証は全くないのでご了承ください。

0) 余分な拡張ボードは全て外す
 DA2にはPnPなどという賢い機能はないので、インストールに不必要な拡張ボードは全て外しておきます。私の場合、必要最小限な拡張ボードは以下の通りでした。
 ・IO-DATA IDE-98  (IDE-HDDのI/Fとして使用)
 ・ICM IF-2771ET   (CD-ROMのI/Fとして使用)
 ・NEC PC-9801-96 (Mate256を表示させるため)
 なお、SB16や86板などを挿しておくと間違いなくIRQの玉突きが起き手に負えなくなるので、サウンド関連は一番最後にしたほうが無難ではあります。

1) DOS部分のインストール
 まず、まともにMS-DOS6.20なんかインストールしたら時間がかかるので、必要最小限のものをHDに送ります。DOS上からCD-ROMドライブを認識させるような起動ディスクを作るためにFD内は以下のような構成にします。
  /
  | AUTOEXEC.BAT
  | COMMAND.COM
  | CONFIG.SYS
  | FDISK.EXE
  | FORMAT.COM
  | HIMEM.SYS
  | IO.SYS
  | MSCDEX.EXE
  | MSDOS.SYS
  | SCCD.SYS
  | SEDIT.EXE
  | SYS.COM
  | XCOPY.EXE
  | XCOPY32.EXE
  |
  +--/DRVCOPY   /* HDD転送用ファイル */
      | AUTOEXEC.BAT
      | CONFIG.SYS
      | HIMEM.SYS
      | MSCDEX.EXE
      | SCCD.SYS
 このような構成が取れたらCONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATを作ります。私は即席で以下のようなCONFIG.SYSとAUTOEXEC.BATを作りました。まあ起動さえすればいいのでかなり適当です。PATHも切ってねえし(爆
[CONFIG.SYS]

DEVICE=HIMEM.SYS
BUFFERS=20
FILES=60
DEVICE=A:\SCCD.SYS /D:SUMIKA
LASTDRIVE=Z

[AUTOEXEC.BAT]

@ECHO OFF
MSCDEX.EXE /D:SUMIKA /L:Q
 この起動ディスクで起動すれば即CD-ROMにアクセスが可能になりますので、適宜HDDの領域を確保してシステムを転送して/DRVCOPY内のファイルをHDDに転送して、最後にCD-ROMの中身を転送して一度電源を落とします。/DRVCOPY内の設定ファイルは各自勝手に書いてください。何も書かなくてもDOSは立ち上がりますし(笑
 CDドライブは慣習によってQドライブに設定しました。Config.sysで「LASTDRIVE=Z」を抜かすとCDドライブを認識しないので注意が必要です。必ずCDドライブより後のドライブを指定しましょう。さらにこのDAはCPUをAm5x86にしているため、あらかじめSWITCH.EXEで「数値データコプロセッサ2」を「有効」にしておきます。ここでDOSから再起をかけるようにとのメッセージが出るので、それにしたがって再起動させます。

2) メルコ・DXキャッシュコントローラのインストール
 再起動したら、メルコのCPUアクセラレータ用の「DXキャッシュコントローラ」をインストールします。付属のものはバージョンが古く、Windows98にも対応していない(爆)なので、あらかじめメルコのWebサイトから最新版をDLして、インストールディスクを作っておきましょう。FDDに作成したFDを挿し込み、コマンドラインから
X:\>DXINST [X:は任意のFDドライブ]
と入力します。ここで「MELEMM.386」を使うかどうか聞いてくるので、この質問には「使わない」と答えましょう。Windows95をセットアップする際はMS純正ドライバでないと、起動しないなどの問題を引き起こす可能性があるからです。インストールが終わるとまた再起動させる旨のメッセージが出るので、再起動します。
 再起動したら、今度はWindows95用キャッシュコントローラをインストールします。このプログラムは、Windows95がセットアップされた後にCPUキャッシュを有効にさせるプログラムであるため、Windows95のセットアップ前に行わなければなりません(95導入後でも可能だそうですが、ここはやはりデフォルトな方法がセオリーというものでしょう)。
 FDDに「DXキャッシュコントローラディスク」を挿し込み、コマンドラインから、
X:\>DX95INS [X:は任意のFDドライブ]
と入力します。

3) MS-Windows3.1のCDを適用してMS-Windows95のインストール
 するとWindows95アップグレードCDのSETUP.EXEの場所を聞いてくるので、それにしたがってセットアップをはじめます。途中でバージョンチェックのためにWindows3.1のディスクを要求するので指示に従います。ここでチェックしているのは「GDI.EXE」のようなので、いちいちディスクを交換するのが面倒な方はWindows3.1のディスクからこのファイルだけをFDDにコピーしておいて、ディスク要求時にこのファイルのパスを指定して回避することも可能です。もちろん、ライセンスの問題がありますので、この方法が出来るのはWindows3.1のディスクを持っている人間のみです。ダミーのファイルを作って回避するのは言語道断。それは立派なライセンス違反になりますので気をつけましょう。
 その後はWindows95インストールが淡々と行われますのでエロ本でも読んで暇をつぶします。
 途中、DXキャッシュコントローラのインストールがおこなれるために再起動がかかります。環境設定が終わると、立派にWindows95がPentium75〜90MHz並の速度で走ります。そしてビデオカードをPW968に交換しLANの設定等を終えると、DA2は立派なWindows95マシンとして使えるようになります。もちろんWebサイトのブラウジングも出来ます。そこでこのDA2でベンチマークを測定。
 ★ ★ ★  HDBENCH Ver 2.610  ★ ★ ★ 
使用機種   PC-9801DA2 改
Processor  Am5x86/WB/4x  [AuthenticAMD family 4 model F step 4] 
解像度     640x480 65536色(16Bit)  
Display    Power Window 968
Memory     38,292Kbyte
OS         Windows 95 4.0 (Build: 950) 
Date       1999/ 8/ 5  14: 6

SCSI = ICM IF-2771 (FIFO Mode)
HDC = IDE-98 Fast IDE Controller(非PnP Mode)

A = IBM-DTTA -350840          Rev T55O
E = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
F = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
G = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
H = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
Q = PIONEER CD-ROM DR-U12X   Rev 1.06

  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write Memory Drive
 4526  4407  6468 10771  2803  2671   162   8  4454  4472  4376  A:10MB
 驚くべき性能であります。
 しかし、このWindows95インストールは、「DA2でWindows95を使う」ためのインストールではなく、「DA2でWindows98を使う」ための下準備にしか過ぎません。
 次はいよいよWindows98の導入です。

PC-9801DA2でWindows98SEを動かす。
 このようにして極限状態にまでチューンされたDA2にWindows95が導入されましたので、今度はWindows98SEを導入してみることにしました。
 Windows98SEの最低動作環境はみなさんご存じなので敢えてここでは取り上げませんが、うちのDA2がWindows98SEの要求されるスペックを満たしていることは明らかです。
 かつてDA/U5にWindows98beta3をクリーンインストールしたときは、様々な原因でインストールに失敗したので、今回の導入には前回の失敗をふまえてハード/ソフトをそろえました。
 前回のインストール(DA/U5のインストール時)から改良した点は下記の通りであります。

・メルコH.M.CPUドライバ:EUD-F0M付属 → 最新版
 最新版はWindows98に対応する改良が施されたため。しかしながらDAはWindows98対応機種外となっている。
・OS:Windows98beta3 → Windows98製品版
 試用期限の切れたbeta版を敢えて使うメリットはないと解釈したため。
・インストール方法:CD-ROMからクリーンインストール → 95アップグレードインストール
 メルコ製H.M.CPUのドライバがアップグレードインストールしかサポートしていないため。
・GA板:PW968(S3/Vision968)→ PC-9801-96(CL-GD5428)
  メルコ製H.M.CPUのドライバがsetup時に96板を使うことを推奨しているため。
・CPUアクセラレータ:EUD-F0M(iDX4-90MHz)→ EUD-HP0M改(Am5x86-160MHz)
 前回はEUD-F0Mが私の所持するDAのCPUアクセラレータえ最速だったが、現在はEUD-HP0Mを改造しているために後者を選択。
・HDD:IO-DATA HDVS-2G → IBM DTTA350840
 高速・大容量化を狙った。バスマスタ同期転送で不安定になることが多いICMのSCSIボードのIF-2771ETにHDDを使いたくないという意味合いもあったので変更。
・サウンドカード:SB16/WB → none
 PC-98用サウンドブラスターがWindows98をサポートしなくなったため。
 ・・・改良はこんな感じです。
 ここでDA2にWindows98をインストールした大まかな順序を説明します。
 1)GA板を96板、HDD-I/FをIDE-98、HDDをDTTA350840に交換する。
 2)過去にDAに行ったように普通にWin95をいれる。
 3)H.M.CPUのドライバを最新版にアップデートする。
 4)Win95から普通にWin98のアップデートインストールをおこなう。
 5)インストール終了。
 しかしこの手順の場合、Win98の旗が出てくる起動画面でSCSIを読みに行ったまま固まるという症状が発生することが今までのインストールで判明しています。そこで今回はWindows98のアップデートインストールをCDからではなくHDから行うという方法を採択しました。したがって今回のWindows98インストール手順は以下の通りとなりますが、あくまでもDA2でWindows95が満足に動作していると言う前提条件がつきます。
 1)Win95上(またはDOS上)からWin98とWin98SEのCDの中身をHDDにコピーする。
 2)CD-ROMを削除する。
 3)Win95上からHD上のWin98のSETUP.EXEをキックしてWin98のアップデートインストールをおこなう。
 4)Win98インストール終了。
 5)Win98上からHD上のWin98SEのSETUP.EXEをキックしてWin98SEのアップデートインストールをおこなう。
 6)Win98SEインストール終了。
 結果はインストールおよび起動成功。
 PC-9801DA2でWindows98が起動しました。

それではなぜ今までインストールに失敗しつづけたのか?
 ここで前回までの失敗を順を追って検証してみましょう。
1)Windows98の特殊なバージョンを使った。
 最初はWindows98beta3やMSDNのWin98を使っていました。そこできちんとした製品版を別途購入し用いました。
2)周辺機器を多量に装着したままインストールに望んだ。
 当然CanopusPW968やSB16などを挿したままでインストールを行っていました。不安定要素は削除して出来るだけクリーンなハードウェア環境でインストールを行うために、サウンドボードや高性能GA板は削除しました。
3)メルコのキャッシュドライバがWindows98に対応していなかった。
 古いドライバ(H.M.CPU標準添付のもの)はそもそもWindows98に対応していませんでした。その後ドライバが更新されて、Windows98への対応がなされましたので、新しいバージョンのドライバに差し替えました。
4)外付けSCSI-CD-ROMを接続して起動していた。
 これが最大のガンでした。前回までのインストールではWin98の旗が出てくる起動画面でSCSIを読みに行ったまま固まってしまいました。CD-ROMを他のものに交換しても症状がかわらず、CD-ROMを削除すると起動することから、Win98の「2771用ドライバ」とDAとの間で何らかの相性問題があるものと思ったのですが、それもそのはず。Windows98(SE)ではIF-2771(FIFO)のドライバではなく「NEC PC-9801-55/L/U/FA-02,PC-9801-92/PC-9821A-E10 (DMA Transfer Mode)」が勝手に組み込まれてしまうのです。したがってインストール後IF-2771は正常に動作せず、CD-ROMを読みに行ったまま固まってしまうということが判明しました。これは今回、IF-2771ETを接続したままCDを使わずにHDDからWin98SEをインストールし正常起動した時点で、デバイスマネージャを調べてはじめて明らかになったことです。仮にIF-2771がWin98SEでまともに動かなかった場合はAHA-1030Pの導入が必要かと思われます。

体感速度はどうか?
 みなさまが一番気になるところはPC-9801DA2でのWindows98SEの体感速度でありましょう。体感速度はちょうどセカンドキャッシュ無しのPC-9821Xp(iDX4/100MHz)にWindows98を入れて使った感じに似ていますので実用に耐えないと言うわけではないと思います。ただ非常に残念なのは、Windows95に比べると非常に遅くなってしまうことと、あの秀逸なPW968をまだ導入していないことであります。PW968はハードウェアの性能と、それを最大に引き出すドライバが一体となってあの性能をはじき出すのであって、仮にWindows98SEであのカノープス製ドライバが使えないとすると、あまり性能に期待はできないでしょう。手元にPW968がありますので後ほど挿してみますのでお待ちください。
 そして恒例のベンチマークは以下の通り。
★★HDBENCH Ver2.61★★
OS     Windows 98 4.10 (Build: 2222)  A 
CPU    Am5x86/WB/4x 151.2MHz 
vender AuthenticAMD 
family 4 
model  F 
step   4

 ★ ★ ★  HDBENCH Ver 2.610  ★ ★ ★ 
使用機種   PC-9801DA2
Processor  Am5x86/WB/4x  [AuthenticAMD family 4 model F step 4] 
解像度     640x480 256色(8Bit)  
Display    Window Accelerator Board B3 (Cirrus)
Memory     38,296Kbyte
OS         Windows 98 4.10 (Build: 2222)  A 
Date       2001/ 1/ 8   0: 1

SCSI = NEC PC-9801-55/L/U/FA-02,PC-9801-92/PC-9821A-E10 (DMA Transfer Mode)
HDC = IDE-98 Fast IDE Controller(非PnP Mode)

ABCD = IBM-DTTA -350840          Rev T55O
E = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    
F = GENERIC NEC  FLOPPY DISK    

  ALL   浮    整    矩    円   Text Scroll DD  Read Write Memory Drive
 2792  4181  6575  1633   204  1068    50   2  4301  4329  4293  A:10MB
 PW968を削除したぶん値が低くなりましたが、それでも上等です。実用には十分に耐えます。写真は以下の通り。
PC-9801DA2 de Windows98SE !!

仕様一覧
項目 基本構成 現状
型番 NEC PC-9801DA2
シリーズ名 PC-9801DA
価格 営業活動終了
発表 -
IP及び識別名 - -/-
C
P
U
CPU intel 386DX AMD Am5x86-133ADZ
周波数 20MHz 160MHz
1次キャッシュ/チップ - -
2次キャッシュ/ボード 0KB
チップセット -
マザーボード名 -



BIOS - -
メインRAM 1MB+640KB 77MB+640KB
VRAM - 4MB




モニタ -
グラフィックス
コントローラ
- Canopus PowerWindow 968 4MB
サウンド機能 26互換FM音源 Creative SoundBlaster 16/WB
ネットワーク - ICM IF-2771ET





FDD 1.2MB/640KB 5インチドライブ×2
HDD - 8.4GB
CD-ROM - 12倍速
テープ装置 なし







I/F キーボード・マウス
ディスプレイ -
サウンド関連 ヘッドホンジャック (ステレオミニジャック)
マイクジャック (モノラルミニジャック)
プリンタ 1
赤外線 -
シリアル 1
SCSI I/F - ICM IF-2771ET
USB -



増設FDDベイ 0
ファイルベイ 0
専用HDDベイ 1 (固定式)



カードバス -
PCMCIA -



キーボード NEC98配列
ポインティングデバイス 98バスマウス
パワーマネジメント機能
電源 AC100 (50/60Hz)
外形寸法 (W)×(D)×(H) mm
重量 -
最大消費電力 -
バッテリ -
サポートオペレーティングシステム MS-DOS
インストールソフトウェア - Windows 98SE (NEC9800)
インストールアプリケーション - Leaf To Heart
添付品 -
オプション周辺機器 - -
保証 ハードウェア -
ソフトウェア -

最終更新日時:2004/04/13 19:37:32